上海申花サポーターが町田で見たもの――「町田は本当に田」

2026年11月5日、AFCチャンピオンズリーグTwo(ACL2)グループステージ第4節で、FC町田ゼルビアと上海申花が町田市立陸上競技場で対戦した。試合は町田が2-1で勝利し、開幕4連勝としてグループステージ突破とラウンド16進出を決めた。町田は前半29分に下田北斗が先制ゴールを決め、後半に一度同点とされたものの、後半33分に仙頭啓矢が勝ち越し弾を記録した。

この試合後、中国のSNSでは上海申花サポーターの投稿が話題になった。勝敗についての感想だけでなく、遠征先の「町田」という街の雰囲気、スタジアム周辺の風景、日本のサッカーサポート文化についての投稿が多く見られた。

「町田は本当に田」という感想

中国語圏で特に注目されたのが、「町田は本当に田」という表現だ。これは「町田は本当に田舎だ」という意味に近く、上海から来たサポーターが、町田の緑豊かな街並みや静かな住宅地に驚いたことを表している。

町田市は東京都に属するが、多摩地域に位置し、丘陵地や住宅街が広がる。町田市立陸上競技場も市街地の中心からやや離れた場所にあり、スタジアムへ向かう道中では、高層ビルが並ぶ都会的な風景よりも、緑や住宅街を目にする機会が多い。こうした風景が、上海のサポーターにとって「町田」という名前のイメージを強めたようだ。

「下放」という言葉の使われ方

中国のSNSでは、「下放」という言葉も使われた。この言葉は本来、都会で経験を積んだ人や組織を地方へ送り出すことを意味する。サッカーの文脈では、「町田のような地方の環境で試合をすること」というニュアンスで使われた可能性がある。

ただし、ピッチ上の町田は「地方」ではなかった。前節の10月29日、町田は上海スタジアムで行われた上海申花戦に0-1で勝利していた。 今回の町田での再戦でも、町田は先制点を奪い、最後までリードを守り切って勝利した。

試合後の申花サポーターの反応

試合後、申花サポーターの間では「敵地なのに、故郷の言葉で迎えられて感動した」という声が見られた。試合前、町田のサポーター側が上海語で書かれた歓迎の横断幕を掲げ、遠征してきた申花サポーターを迎えたことが中国のSNSで拡散された。

「日本のサポーターは礼儀正しい」「スタジアムの雰囲気は静かだが、熱量はある」といった投稿も見られたという。勝敗は別として、異なる国のサポーター同士が尊重し合う姿は、アジアのクラブサッカーならではの魅力を示した。

町田が見せた強さ

町田はこの試合で、上海申花の反撃を1点差でしのぎきった。後半に一度同点とされたものの、終盤には仙頭啓矢が決勝ゴールを決め、勝利をつかみ取った。 この結果により、町田はACL2グループステージを4連勝で突破し、ラウンド16進出を決めた。

黒田剛監督は試合後、「ウィークデーにも関わらず多くのファン・サポーターの方々に会場に足を運んでいただき、我々の背中を後押しをしてくれたことに心から感謝を申し上げます」とコメントした。 町田は観客3,474人が見守る中、アジアの舞台で確かな強さを見せつけた。

まとめ

「町田は本当に田」という中国サポーターの感想は、街の風景に対する率直な驚きだったのかもしれない。だが、ピッチの上では、町田は「田舎」どころか、アジアの強豪チームを相手に確かな実力を見せつけた。

上海申花サポーターにとって、この遠征は単なる敗戦の記録では終わらなかった。町田の街並み、日本のサッカーサポート文化、そして異なる国のサポーター同士が尊重し合う姿。そうした体験が、中国のSNSで多くの反響を呼んだ。